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公的断食施設 五色県民健康村健康道場

電話でお問い合わせはTEL.0799-33-0535

   

昭和62年 10月6日(火曜日)

男のファースティング・1 <健康道場に入門>

 この夏、兵庫県・淡路島にある健康道場で、初めて断食を体験した。「超」のつく肥満と痛風を治したいからだった。断食といっても、ここでのそれは単なる絶食療法ではなく、現代医学で完全チェックしながらの超低カロリー療法で、道場では「ファースティング」と呼んでいる。道場生活16日(うち絶食7日間)、帰宅後1か月余り。アフターケアぶり
も含めたファースティング体験記を報告する。             (O記者)
        
 健康道場が肥満やストレスの解消、高血圧、糖尿病、痛風などの成人病の予防・改善に効果を上げて上げていることは、早くからきいていた。だが、中身が絶食と知って、おじ気づいていた。なにしろ、一食でも食いはぐれたりすると、死にそうな思いをする。敗戦前後の食糧難時代に育ち盛りを過ごしたひもじさの世代″。食いしん妨なのは、少年時代の反動なんだと自分では思っている。

.だが、体調がそうもいっておれない状態になっていた。52歳、身長161p、体塁70.5キログム。横準体重からすると肥満度26%。20%を上回ると超肥満だそうだ。それに、3年ほど前から尿酸値が高くなり、最近、痛風と診断されてしまった。痛風は一生ものだよと医師にいわれ、錠剤を持ち歩く毎日。もう、絶食をこわがってはおられない。

 洲本から淡路交通の路線バスで45分。兵庫県津名郡五色町都志大日707。都志という地名を知らない人でも、高田屋嘉兵衛の生地と聞けば、ハハーンというだろう。司馬遼太郎の「菜の花の沖」の主人公、幕末、蝦夷地(北海道)で活躍した海運業者である。都志港から約2`、おだやかな内海を一望する丘陵の中腹にレンガ色の屋根、白い壁のしゃた建物が二棟。これが道場だった。リゾートホテル風で、「道場」のイメージとは違った。

 正式名称は五色県民健康村健康道場 57年3月、町が県の補助で開設、財団法人ひょうご母と子の協会が運営に当たっている。この種の施設としては全国で唯一の公営である。74床あり、専門医2人、看護婦6人、保健婦、栄養士各1人など計20人が従事。16日間の標準コースのほか11日(うち絶食5日)、20日(同10日)のコースがあり、道場生のOBは約5千5百人にのぼる。

 心電図、血液、体重、血圧などの検査につづいて、看護婦さんによる問診。心電図など、階段昇降の運動をさせたあともっ一度測定、問診にもたっぷり時間をかける。そして、道場長の笹田倍五医師(三九)の診察。笹田先生には電話で申し込みをしたとき間診を受けているが、想像していた通りの人だった。

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公的断食道場
五色県民健康村健康道場

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兵庫県洲本市五色町都志大日707
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