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公的断食施設 五色県民健康村健康道場

電話でお問い合わせはTEL.0799-33-0535

FYTTE1(学研)


▲ファーステインクの目的は生きている充実感を高めること

 青い海が眼下に広がる、緑深い風光明媚な場所に、五色県民健康村健康道場はあります。

 幸いにも、阪神大震災による被害を免れ、道場周辺は自然の息吹を思いきり堪能できる平穏な空気に包まれていました。

 五色県民健康村健康道場は、13年前に兵庫県と淡路島の五色町の共同事業として開設された日本でも唯一のファースティング(絶食療法)専門施設です。

▲絶食療法の目的は減量ではない

 絶食という言葉から、断食のような苦行をイメージしていましたが、どうもそうではないようです。施設につくと、そこはリラックスしたふんい気で、ロビーで楽しげに談笑したり、施設の周辺を散歩している入所者の姿が見られたのです。

 では、ファースティングが苦行ではないのなら、いったいどんなことをするのでしょうか。
その実際を追いかける前に、指導にあたっている笹田信五先生から重要なことを聞かされました。

 先生は、「ファースティングの本当の目的は、体重を落とすことではない」というのです。
着いた早々、おどろくことばかりです。
それでは、本当の目的とは……?

 「ひとことでいえば、生きている充実感を高める、ということです。
どうして食べすぎてしまうかを考えると、たいていストレスが関係しています。
ストレス発散のために食べすぎてしまうんです。したがって、ストレスを解決しない限り、太りすぎも解決できません。

 しかし、ファースティングによって、生きている充実感を高めていけば、自然とストレスも解決されるのです。自分が満ち足りていれば、多少のイヤなこともストレスにはならないものです。だから、体重が減るのは、この体験のオマケだと思っていただきたいんです」

 生きている充実感については、追い追い説明することにして、まずファースティングによる体重の変化を見てみましょう。

 ファースティングには、7日間から20日間のコースがあり、コースによってファースティングの期間は3日間から20日間まであり、あとの日数をふつうの食事に戻すまでの復食期にあてます。

 たとえば、16日間コースの場合、ファースティングは7日間、復食期は8日間です。そのときの減量のデータをみると

70〜80kgのAグループ(134人)では、ファースティング前→ファースティング後→復食後の体重の移り変わりの平均値は、74.4kg→69.1kg→69.3kgと5.1kgの減量で、減少率は6.9%。

60kg〜70kgのBグループ(174人)は、65.5kg→60.9kg→61.4kgと4.2kgの減量、減少率は6.5%。
60kg以下のCグループ(37人)は、57.9kg→53.7kg→54.4kgと3.5kgの減量、減少率は6.1%です。

体重が多ければ多いほど、減少率は高くなりますが、それにしても16日間かけて最初の体重の6〜7%しか減らないのです。

 やせることを過剰に期待して訪れると、拍子抜けしてしまうかもしれません。
では、これから施設での1日を追いかけていくことにします。 

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健康道場の1日のスケジュール
6:00 起床・採尿後体重測定
6:30 血液検査(入所翌日)
7:00 心電図検査(適宜)
7:30 巡回 朝食(復食期間は7:45)
8:00 検温・脈拍測定(自己測定)
9:00 保健体操(月〜土曜)
9:15 丹田呼吸法入門(月〜土曜)・勉強会
10:00 血圧測定・診察(日曜・祭日は巡回)
11:30 昼食
13:00 講義 道場長(火・木)
14:10 講義 栄養士(月・金)
    ワゴン車で外出(月・金は新五色浜13:00)
   (火・水・木は都志14:20)
14:00〜15:30
    検温・脈拍測定(自己測定)
    巡回
15:45 丹田呼吸法の会(月〜金曜)
16:30〜17:30
    男子入浴
17:00 夕食
17:30〜18:30
    女子入浴
18:30 巡回 門限・日没
20:00 夜食(指示のある方のみ)
21:00 巡回
22:00 消灯
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笹田信五先生
神戸大学医学部卒業。同大学院(循環器内科)修了後、高血圧の研究で医学博士号取得。1982年に兵庫県淡路島の五色県民健康村健康道場に着任、道場長と なる。新しい心身健康医学を完成し、ファイナル・ダイエットの理論を確立。著書に、「ファイナル・ダイエット」(朝日ソノラマ)など。
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6:00
起きると、すぐにヘルスチェックが待っている
1.朝、起きたらすぐに採尿。
2.その後、水を飲んだり食べたりする前に、体重をはかる。
3.体重は、毎日グラフに書き込む。そうすると、入所日からの体重の変化が一目瞭然。
4.体調がすぐれなかったり、不整脈が出たりしたときは、心電図をとることもある。ファースティングは、笹田先生をはじめ、看護婦さんなど医療スタッフの万全の体制のもとで行われる。

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▲絶食中の食事は1日3回のジュース

 道場の−日は、朝6時から始まります。起床するとすぐに採尿、体重測定があり、続いて血液検査(入所翌日)、検温、脈拍測定をします。健康状態によっては不整脈を引き起こしていないかどうかなどを診るため心電図をとることもあります。

 ファースティングは、自分では感じていなくても体には強烈なストレスがかかるため、自己流でやると、死に至ることがあるほどリスクの高いことです。そのため、徹底した医学管理のもとで行っているのです。

 これらの日課の合間に、朝食をとります。
 ファースティング中は、笹田先生が開発した1杯100kCalの特製ジュースのみ。昼も夜も、食事は、このジュースだけです。

 「おもな材料は、乳製品。それに粉末のビタミン剤を配合してあるので、たんばく価が高く、ビタミンも豊富。バナナ、イチゴなどの果肉を混ぜて味つけをしています」(栄養士)

 そのほかに1日2000∝以上の水かお茶を飲むように義務づけられており、入所者がサーバーに水やお茶を入れて持ち歩く姿は、日常的な光景です。

▲空腹を感じるのは2日間ほど3日目からは体が慣れて苦しくない

 いっぽう、復食期のメニューは、三分がゆからスター卜し、五分がゆ、全がゆ、最終的には常食にまで戻していきます。

 朝食は、ロ−ルパン、牛乳、デザートというメニューですが、昼食と夕食は、三分がゆをのぞいて、焼き魚、酢の物、デザート、ご飯、汁物が基本です。

 栄養士さんの話では、「塩分はひかえ目」という程度で、極端な減塩はしていないというのですが、試食をしてみると、かなりのうす味。ある男性が、「ど う? おいしい?」と話かけてきました。ちょっと答えにつまると、「外からきた人にはうすく感じるでしょう? でも、私たちにはとってもおいしいんです よ」

 どうやらファースティングには、味覚のリフレッシュ効果もあるようです。
「食べ物ってこんなにおいしいものだったんだってことを再認識できるのです。健康状態によってはファースティング中でも、ビスケットや豆腐を出すこともあるんですが、この世のものとは思えない味がすると思いますよ」(笹田先生)

 3日間のファースティングを終えた女性も、こう証言します。
「復食の三分がゆを食べたとき、食べ物ってありがたいなーって思いました」(27歳・公務員)
 ハタから見ていると、ファースティング中など、このジュース一杯だけでおなかがすいてつらくないのだろうか、と思わずにいられません。

 でも、入所者の人たちは、そんな苦痛を訴えることもなく、和気あいあいとしたふんい気で、テーブルを囲んでいます。入所して3日目という女性に聞いてみ ると、「つらかったのは、2日目だけ。1日目は、どんなことをするのか不安で緊張している間に過ぎてしまったけれど、2日目になると緊張もとけて、すごい 空腹感におそわれてしまったんです。昨日は、ずっとおなかがすいたと騒いでいました(笑)。でも、3日目になったら、落ち着きましたね」(27歳・公務 員)

 笹田先生によると、「3日目になると、体が絶食状態に慣れるために体が安定する」のだそうです。
「体内に食べ物が入らないと、体は蓄えられている糖分を食べ始めます。
ところがその糖分は、半日分しか体内に蓄えられていません。その後も、何も食べ物を口にしないと、今度は、体内のたんばく質や脂肪を食べ始めるのです。こうして、自分の体からエネルギーを摂取していくので、しだいに空腹感を感じなくてすむようになるのです」(笹田先生)
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7:30
朝食のあと、天気のいい日は中庭で保健体操
5.復食期の朝食メニューは、ロールパン+牛乳+デザート。
食事量は、復食の日数によって違い、パンの量やマーガリンの量などでカロリー数を調整している。
6.ファースティング中に飲むジュース。ふつうは1杯100kcalだが、40歳以下で体力のある人は50kcalにすることも。乳製品が苦手な人は、オレンジジュースなどが代わりに出る。
7.保健体操は自由参加。ストレッチの効果があり、体全体がスッキリする。
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▲充実感を高めるのが絶食療法の醍醐味

 とはいえ、妄想としての空腹感まで消すことはできません。朝食後の空き時間など、ロビーでは自由にテレビを見られるのですが、「グルメ番組や料理番組ばかり選んで見てしまう」(22歳・銀行員)という女性も。

彼女は、料理番組ばかりでなく、「3日間のファースティング中、ずっとファースティング中なのに食べてしまった″という夢を見た」といいます。

 実は、こうした「絶食状態に体が慣れること」と「頭の中が食べ物のことでいっぱいになること」が、生きている充実感を高めることにつながるのです。

 「体が、体内に蓄えられているたんばく賀や脂肪などを食べることによって、自律神経系や内分泌ホルモン系は強力に活動を始め、体が最強のレベルで活性化するようになるのです」(笹田先生)

 いっぽう頭の中は、「いつもアレ食べたい、コレ食べたい″って、そんなことばっかり考えているから、職場でのイヤなこともストレスも全部忘れる」 (27歳・OL)ことができます(ロビーや食堂での会話に耳を傾けると、どこそこのお店のカツ井がおいしい≠ニか、帰りは食いだおれの大阪に寄って、 何を食べたい″など、本当に食べ物の話題で持ちきりだったのです)。

 さらに施設から見える景色は、緑の山々と彼方にまで広がるまっ青な海だけ。
「世間から切りはなされているし、だれかから何々しなさいって指示されることもありません。ここにいると、わずらわしいことがない」(22歳・OL)ため、そのうち食べ物のことさえ忘れて、とても爽やかな気分になり、頭がからっぼになってきます。

 この体が活性化して、頭がからっぼになることこそ、生きている充実感≠高めることであり、ファースティングを体験する醍醐味なのです。

▲何もしなくていい退屈な時間は自分を見つめ直すきっかけになる

 入所者は、その充実感によって、「ナチュラルハイの状態」(笹田先生)です。そのせいか施設内は、とても明るいふんい気。入所者はほとんどが初対面だというのに、20代の女性も50代、60代の年配者も年齢差を越えて、以前から知り合いだったかのように親しげなのです。

 9時からの保健体操のときも、誘い合って中庭へ出てきます。この運動は、中国練功十八法といって、中国の音楽に合わせ、気功のようなゆっくりとしたポーズを18パターン行うというもの。

 「毎日、ただゴロゴロしているだけなので、むしょうに体を動かしたくなる」(24歳・家事手伝い)という女性もいましたが、ファースティング中は、体全体の代謝や心臓などに大きな変動が起こっているため、強度の運動をすると命にかかわります。
 裏山へと続く坂道を歩くことも禁じられているくらいです。

 入所中に許されている運動は、平坦な道の散歩とこの保健体操だけ。
それだけに、貴重な時間なのでしょう。自由参加とはいえ、ほとんどの人が参加していました。

▲丹田呼吸法で頭の中をカラにする

 体操のあとは、丹田呼吸法・入門編の時間。1階にある大広間で、ビデオを見ながら(指導は笹田先生)、イスにすわって自由な姿勢で行います。丹田呼吸法は、生きている充実感≠高めるための手段のひとつです。

 「丹田とは、おへその周辺にある腹筋のことで、大きな呼吸を丹田ですることで、自律神経を通して体を調和させ、さらに一心に吐く息の数を数えることで、頭の中がからっぼになるんです。

 これが簡単なようでむずかしい。3までは数えられるものですが、4までいくと今晩のおかずは何かな≠ニか、余計なことを考えてしまいます。5までいっ たら何回まで数えたかわからなくなります(笑)。それだけ人は、雑念が多いのです。その雑念はすべてストレスです。それでも10まで数えるつもりで集中し てやるのがコツです」(笹田先生)

 これほどむずかしい呼吸法のため、午後にも丹田呼吸法の会″がありますが、この人門編でコツを覚えるというわけです。

 それが終わると、今度は、血圧測定と先生の診察です。
生きている充実感を高める∴繩wは、西洋医学と東洋医学が融合した新しい心身医学。入所者がそれを理解し、身につけていくには、笹田先生との信頼関係が大切です。毎日の診察などを通して入所者とコミュニケーションがはかられていきます。
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9:15
8.丹田呼吸法入門編。笹田先生が指導するビデオを見ながら、丹田の位置を確認し、呼吸方法をマスターする。自由参加だが、だれともなくリーダーシップを発揮する人が現れてビデオをセットなどしてくれる。
9.毎日、先生の診察の前に血圧を測定しておく。
10.診察は、入所者と先生のコミュニケーションのチャンスでもある。血圧や脈拍などの状態によって、食事の内容を指導することもある。先生の思いやりある指導は、若い女性からも人気。先生を慕うリピーターも多い。
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▲退屈な時間には自分を見つめ直す

 11時30分の昼食が終わると、午後1時の道場長の講義まで自由時間。
意外なことに、入所者にとっては、この何をしてもいい自由な時間が、いちばんの苦痛だといいます。毎日を忙しく送っていた人にとっては、退屈でしかたがないのでしょう。

 施設内には、図書室があり、本やマンガを自由に閲覧することができますが、「頭がボーッとしているから、本も読む気にはなれない」(22歳・OL)のだとか。

 ロビーのソファに体をしずめてテレビを見る人、新聞を読む人、散歩をする人、ベッドで横になっている人、時間のつぶし方はさまざまですが、みんな時間をもてあましているといった感じです。

 2日後に帰るという女性は、この退屈な時間を予想して、「公募ガイドを持ち込んで、ハガキを書きまくって投稿していた」(24歳・家事手伝い)そうです。
「でも、この退屈な時間こそ、自分と向き合えるいいチャンスなのです」(笹田先生)
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13:00
昼食あとは講義まで、自由時間
11.昼食のあと、講義や丹田呼吸に参加しない人は、夕食まで自由。周辺は緑豊かなロケーションのため、散歩に出る人も多い。施投のすぐ前からは、瀬戸内海が見渡せる。
12.図書室の本や漫画は閲覧自由。食後になるとにぎわう。
13.週に2回、笹田先生の講義がある。テーマは性格分析についてやファイナルダイエットの理論など。
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▲夏休みシーズンは、若い女性で満室に、やせたいという女性があとをたたない
 
午後1時からの講義は、曜日によって内容は異なりますが、この日のテーマは、性格分析について″。

 生きている充実感″を体験するとき、自分の性格と入所前の充実度を知ることも大切なのです。
 ですから入所者は、入所時に、事前に充実度テストで爽やか指数と不快指数というのをチェック。性格分析テストでは、きびしい規、やさしい親、合理性、自 由気ままな子ども、人の評価を気にする子どもの度合いというものをチェックし、自分がどこにかたよっているかを理解します。

 それをもとに、自分のマイナスの感情は、どうして起こるのかなど、笹田先生とディスカッションを行います。そこで先生は、「自分の性格は、あくまで理解するだけでいい」といいます。

 「ストレスに強くなろうとか、自分を変えてやろうとは思ってはいけないんです。これまで変えようと思って、変えられなかったことが問題として残っているわけです。それは無理に解決しなくてもいいんです。充実感が上がれば、自然と解決できることですから」(笹田先生)

▲夏休みには10代、20代の女性でいっぱい

 講義が終わると、ワゴン車での外出です。ただし、復食2日目以降の人にしか許可されません。施設のある五色町周辺には、浜辺に5色の彩石が敷き詰められた五色浜、都志など観光スポットがたくさん。30分という短い時間ながら、自然との一体感を楽しんでいたようでした。

 さて、施設では、毎日、帰る人もいれば、新しく入ってくる人もいます。この日も、数名の入所者がいました。取材で訪ねた6月は比較的人数が少ないシーズンですが、1月から8月にかけては、夏休みということもあり、部屋も満室の状態になります。

 とくに、ティーンエイジャーから20代の女性が多くなるそうです。
施設を訪れる人の多くが、リピーターというのも大きな特徴でしょう。

 若い女性の場合、やはり、「過食をなおすきっかけにしたい」(22歳・銀行員)、「9号サイズの服が着られるようになりたい」(24歳・家事手伝い)など、やせたいという理由から訪れるケースがほとんどです。

 「いまは、価値観が多様化している時代です。親の世代、団塊の世代、若い世代では、まるで違う価値観を持っています。そこで若い人たちは、何に価値を見出だしていいかわからず、アイデンティティーを育てることができずにいるのです。

 そこで、結果が目に見えるやせること≠ェ人生のすべてになってしまう人もいる。若い女性のやせなくちゃ≠ニいう強迫観念はすごいですね」(笹田先生)

 でも、体重にこだわっている人に限って、家に戻るとすぐにリバウンドしてしまうそうです。そして、再びここを訪れても、同じことのくり返しになるため、その人が三たび門をくぐることはないとか。

 「3回も4回もくるという方は、やはりあの充実感をもう一度体験したいってことなんです」(笹田先生)


▲復食2日目までの入浴はシャワーだけ

 午後3時45分からは、午前中の入門編に続き、丹田呼吸法の会があります。こちらは中級編といった感じで、座布団3枚を使って、丹田に力を入れやすい姿勢をつくり、笹田先生指導によるビデオを見たあと、各自で呼吸法の練習をします。

 そのあとは、夕食と入浴。

 浴室は広々として、ふんい気は銭湯というよりは山の中の温泉、という感じ。でも、ファースティング中から復食3日目までは、シャワーのみ。
湯船につかると脳貧血を起こすこともあるからです。

 施設での最後の日課は、午後9時の巡回。看護婦さんが各部屋をまわり、−日の食事量や体調の変化をチェックします。

 それが終わったところで消灯。
 長いような短いような1日は、こうして終わります。


▲充実感を高めハッピーになれば発想が自由になり結果としてやせられる
 
 7日間なり10日間なり、ここで過ごした女性たちは、「ドラマチックなほど顔つきが変わる」(笹田先生)そうです。みんなの心にあった充実感を呼び覚ましたせいなのでしょう。

 友だちに誘われて、初めてファースティングを体験しているという女性が、こんな話をしてくれました。

 「私の食べすぎの原因は、ストレスだってわかっていたんです。とにかく食べすぎていた生活を変えるきっかけを作りたくて、ここへきました。
でも、きたからといって5kgも1Okgもやせられないことはわかっています。ファースティングをしている最中に、食べ物のことしか考えられず、自分が悩んでいることなんて大したことではないんだって気づきました。

 この爽快感を体験できたから、日常生活に戻ってストレスにぶつかっても、考え方の転換ができると思います。人から教わったことではなく、自分の体で体験できたことだから、できる≠チていう気がするんです」

 この充実感は、一度体験してしまえば、「日常生活の中で、この感覚に近づこうと工夫することができる」(笹田先生)のですから一生モノです。

 「充実感を高め、ハッピーになれば、自由な発想になり、ストレスの原因である人間関係もうまくいくので、結果としてやせることもできます。つまり、ファースティングと丹田呼吸法を実践して、生きている充実感を高めることが最高のダイエット法なのです」

 笹田先生は、この理論をファイナル・ダイエット≠ニ呼び、本にまとめていますが、まさに最後のダイエットといえるかもしれません。

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14:20
楽しみは、ワゴン車での外出。観光スポットへ。
14.講義が終ると、ワゴン車で外出ができる。5色の彩石が敷き詰められた美しい五色浜や高田屋公園なと観光スポットへ。
15.夕方になると、入所者の入れ代わりがある。数日間、侵食をともにすると友情が芽生えることもあり、帰り際はなごりおしいふんい気
16.15:45には、牛前中に引き続き丹田呼吸法のレッスンがある。
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17:00
1日最後の食事はなごやかに始まり、にぎやかに終わる
17.1日の最後の食事。ひとりで入所しても、すぐになじめそうななごやかなふんい気。入所者が一同に集まるせいか、1日のうちで食事の時間がいちばん活気にあふれている。
18.復食期の夕食例。三分がゆは、1日600kcal
19.五分がゆは、1日840kcal。基本的なメニューは、ご飯+焼き魚+副菜+汁物。五分がゆから常食までは、ご飯の量でカロリー数をコントロールする。
20.全がゆは1日1040kcal。
21.常食は、1日1240kcal。塩分ひかえ目のため、うす味。味覚がリフレッシュされるため、入所者には、うす味に感じられない。ふだん、どれだけ濃い味にならされているかを思い知らされる。
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21:00
就寝前に、最後のメディカルチェックか行われる
22.メディカルチェックは就寝直前まで行なわれる。
最後の巡回は21:00から1日の食事の量や体調の変化など、看護婦さんがこまかく問診。

取材協力/五色県民健康村健康道場 п@0799−33−0535


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店舗写真

information情報

公的断食道場
五色県民健康村健康道場

〒656-1331
兵庫県洲本市五色町都志大日707
TEL.0799-33-0535
FAX.0799-33-0013
Eメール dojo@fyu.jp